《ギア・アンティーク リプレイ 天空城秘文録『ラピュタ伝説』事件》


マキロニー。
そこは、不思議と謎と冒険の渦巻く所。
夢多き時代、人は不思議や謎を追い求め、旅立っていく。
あるいは、冒険はすぐそこにあるのかもしれない。
日常が日常でなくなる時、その時こそが、冒険の始まりなのだから。


第0章 このお話の説明(爆)。

この物語を始める前に。いくつかお話しておきましょう。
物語の舞台になるのは、「エルスフィア」という惑星の1地方、マキロニー地方。
文明の程度は、ちょうど我々の世界で蒸気機関車や、蒸気自動車が走っていた頃とほぼ同レベル。
一年が我々の世界の半分(6ヶ月、180日)という世界です。
まだ、我々の世界では失われてしまった秘密や不思議や謎が世界の各地に散らばっていて
蒸気機関が幅を利かせている世界。そんなスチームパンクの世界が、マキロニーなのです。

さて、今回登場するキャラクター達は、一つの大きな冒険を成し遂げています。
そんな中で、キャラクター達はある物を、ラビエルという謎の種族の女性ロウパから受け取っています。
そのある物を預かったキャラクター、クレスベルクの登場シーンから、物語は始まります……。

第1章 ◇冒険者達、再びマキロニーに集う◇

1.1. クレス君、いきなり襲われる(笑)

GM  :では、始めようか。クレスの登場シーンからだ。
クレス :おぅ。
GM  :前回の冒険の後、クレスは預かった「降魔核のコア」をロウパさんから預かった。んで、そのコアを破壊するような方法を探しに、旅に出たんだったよな。
クレス :旅に出た筈だったんだよな(笑)。
GM  :で、だな。2ヶ月が過ぎようとしている。君は何とはなしに放浪をしている内に、クーレンルートまで戻ってきてしまったんだ。さて、現在は夜中の2時です。どうします?(爆)
クレス :夜中の2時……、うーん、多分、こいつのことだから、宿屋に泊まって寝てるな、間違いなく。
GM  :あ、いや、悪い。クーレンルートに到着したのが、夜中の2時だ(爆)。
クレス :あ〜〜〜?(笑)本当に放浪していたわけだな(苦笑)。
GM  :さて、そんなこんなで、真っ暗な裏路地を歩いていた。で、いきなりだけど、知覚判定してもらえるかな?(んー、ここは気付いて欲しいから……)+20%でいいや。
クレス :(ころころ……)ふっ、失敗だ。(なぜか胸を張る(爆))。
GM  :え?+20%だけど?
クレス :あ、なら、成功。
GM  :でわ。後ろから、君に忍び寄ろうとするような足音が聞こえた。
クレス :あーーー、なるほどね。それって、ある一定距離を保ってつけてくる、って感じ?それとも、今から襲うぞー、って感じ?
GM  :足音から判断するに、つけてきてるっぽいねぇ。
クレス :おーけぃ。では、撒くように努力してみましょう。
GM  :はいな。では、運動の×2判定(2回振って2回とも成功しなければならない)でロールして。−10%で。
クレス :(ころころっ)49、失敗。(ころころころ)99、思いっきり失敗。(爆)
一同  :おぃおぃ(笑)。
GM  :どうも尾行を撒くのは難しそうだ(笑)。
クレス :撒けないかぁ。うーん、よしっ!とりあえず気にしてもしょうがないから……、どーしよ、夜中の2時か。無駄だとは思うけど、泊まる所を探してみよう。
GM  :そーやって、感心のない素振りを見せた君を見て取ったのか、尾行が歩調を速めた気がするよ。泊まる所は残念ながら見つからないね。さすがに閉まってる。
クレス :う……。たしか、俺の記憶だと前回のミッションの最初は7月だったろ?2ヶ月って事は……秋か?やっぱり北国じゃ野宿はちょっとなぁ……。
GM  :で、君がそうして悩んでいると、尾行者は更に間を詰めようとするね。
クレス :じゃあ、開けた所まで行って待っていよう。
GM  :尾行者「尾行に気付いたとは……さすがというべきかね?お前がクレスベルク=シュトッヒライテだな?」
クレス :「ああ、そうだが?」
GM  :尾行者「お前に用がある。着いて来てもらおうか。」そう言って、拳銃を抜いて突きつける。
クレス :「俺にはないな。」と言って騎兵拳銃を構える。
GM  :じゃあ、尾行者は君が銃を抜く素振りを見せたところで発砲する。
クレス :自慢じゃないけど、よく避けるよ♪
GM  :では、避けていただきましょ(笑)。ほとんど抜き打ちだから……。(ころころ)あら、当たり。
クレス :(ころろんろん)……うっ(汗)、ファンブル(爆)。
GM  :ほほぉ……?(にやり)んじゃ、ダメージはぁ(ころころ)…………って、通ってないぃ?(爆)…………逃げようかな(笑)
クレス :ふっ、抜いたのはお前が先だ。んじゃ…………。
GM  :こっちは全力疾走。
クレス :あ。
GM  :何?
クレス :このターン何もできない。弾をこめます。
一同  :おいっ!!(総つっこみ)
GM  :じゃ、尾行者は全速力で走って40mほど離れました。
クレス :真っ直ぐ走って逃げたの?
GM  :やっぱり、路地に逃げたいよなー。うん、路地に逃げ込んだ。
クレス :ほんじゃ……よし、弾を込めたところで。
GM  :ところで?
クレス :逆方向に走るっ!
GM  :くっっ(爆)!
ウィズ :これで鉢合わせになったら怖いな。
GM  :たったったっ、くるっ、ああっ!とか……。「怖い」というよりは、「マヌケ」って感じが……(苦笑)。
クレス :よし、これで、当初の目的は達成された。
GM  :当初の目的って?
クレス :(尾行者を)撒く!
一同  :(笑)。
GM  :基本は「撒く」だったのね(笑)。
ウィズ :と、遠回りな……。
GM  :さて、では、クレスの話は一端ここで区切って、ウィズ君の話に振ろう。

1.2. ウィズ君、放校処分になる(違)

GM  :さて、ウィズ君。君は前回のお話の後、フィラムからペトルシアのお師匠さんの元に戻りました。で、その時出されていた宿題について聞かれます。曰く、「絵は描いて来たかね?」
ウィズ :ずっと描いてたけど?
クレス :こいつ、凄まじく描いてたじゃん。
GM  :んむ。どの絵を提出する?
ウィズ :どの絵にしよう……。
クレス :こいつが描いてたのは…………記憶によると、列車に乗った時に、目の前にいた女の人を描いてたとか。
ウィズ :なんか、敵さんが銃を撃って、大混乱になった所を描いてたような。
クレス :そう。駅の混乱を思い出して描くとか言って。……で、大失敗したような記憶が。
GM  :駄作だっ!とか言われてた気がするねぇ。
ウィズ :小川とかも描いてたし、いろいろ描いてたよ?
GM  :だね。まぁ、なんであれ、提出する絵、決めて。
ウィズ :じゃ、最後のでっかい機械のあった所でも描いておくか。画像記憶の技能もあるし。
GM  :了解。じゃあ、知覚判定と作業判定で振って。
ウィズ :(ころころころころころ)はい、成功。
GM  :じゃあ、お師匠さんは言います。「ほぉ、いい絵を描くようになったな。これからは私の指導がなくてもやって行けるだろう。自分で自分の能力を磨いていきなさい。」……という事で、放校処分(大違)になります。
ウィズ :「捨てないで〜〜〜。」って言いそうだな(笑)。了解。

1.3. フィラム軍の施設にて

GM  :さて、では、お待たせしました。ステラさんの番です。
ステラ :あいよ。
GM  :ステラさんは一応、技術者として、軍事工房で働いているんだよね?
ステラ :いや、「働いてた」。
GM  :働いて『た』かいな(笑)。
ステラ :もう、技術畑から逃げました。
GM  :ぬわにぃーーーー?(笑)。
エクス :じゃあ今は何を?
ステラ :機甲科。
エクス :へ?(聞き取れなかったらしい)
ステラ :機甲科。戦車の車長だ。『突撃〜〜〜。ぱっぱらっぱらっぱら〜、らっぱらっぱらっぱら〜♪♪』
GM  :なんでまたそんな所に(汗)。
ステラ :いや、機甲科しか思いつかなかったから。だから、『砲術』技能も『無限軌道車操縦』技能も持ってるんだぞ。(両方とも戦車を扱うのに必要な技能です。)
GM  :なるほど。では、機甲科に所属してるんだな?……さて、フィラム軍には情報師団という物があるんだが。
ステラ :ほーほーほー。
GM  :その情報師団のシルバールート中将閣下から呼び出しが。
ステラ :へ?なんで?まず、その呼び出しが誰かに伝えられるだろ?誰から言われる?
GM  :まだ若い伍長だね。「クィーゲル中尉、情報師団師団長のシルバールート中将閣下がお呼びです。」と君に言うよ。
ステラ :「ええ?なんで?」
GM  :伍長「私はそこまで伺っておりませんので、詳しい事は中将閣下からお話になられるとの事です。」
ステラ :「すぐ?」
GM  :伍長「可及的速やかに出頭するように、との事ですが。」
ステラ :了解。
ウィズ :(こめかみのあたりに交差点が出来てるんだな(笑)。)
ステラ :じゃあ、戦車隊長の所に行く。「〜というわけで、経緯は知りませんけど、呼び出し喰らってるので、行って来ます。」
GM  :戦車隊長「わかった。中将閣下によろしくな。」さて、情報師団のある建物と、陸軍機甲師団のある所はそんなに離れていない。
ステラ :では、中将の部屋の前に来て、扉をノックする。「ステラ=クィーゲル中尉、お呼びにより、参上しました。」
GM  :中将「入りたまえ。」
ステラ :「失礼します。」(がちゃ、ばたん。)…………情報師団に捕まるようなやばい事したっけ……??
GM  :「さて、さっそくだが。君に一つ仕事を頼みたい。至急クーレンルートに飛んで、この手紙を届けてもらいたい。」
ステラ :「……解りました。期日は?」
GM  :中将は、4通の手紙を取り出す。
ステラ :「4通も、、、ですか?」
GM  :中将「大体の所在については掴んでいる。おそらくは相手を探し出さないといけないような状況にはならないはずだ。だが、万が一そうなった時の為に、特に期限は設けていない。」
GM  :んで、この手紙を届けた後に、届けた相手に協力するように、と言われる。
ステラ :そういう訓練は受けてないんだけどなぁ……。
GM  :中将「君には、機甲師団の副官で終わってもらうわけにはいかんのでね。いろいろな経験を積んで、より優秀な士官を目指してもらいたいのだ。」
GM  :中将「機甲師団のレキストン中将には話しをつけてある。君はこれより情報師団特務1課に配属され、大尉扱い中尉となる。」
ステラ :技術畑なのに、元々……(ぶつぶつ)。
GM  :中将「届ける相手は、クーレンルートにいるらしい。至急向かってくれたまえ。……と、その前に紹介しておかねばなるまいな……。」という所で、エクス君に振ろう。
エクス :はーい。
GM  :君はカーグラードの空軍の少尉なわけだが、君も空軍の指揮官のエファーソン中将に呼び出される。
GM  :カーグラードっていうのは割と小さめの国なんだが、フィラム王国と隣接している。そしてヴァルモン帝国とも隣接している。よって常にヴァルモン帝国の脅威に晒されているんだ。
GM  :そういう状況の中でカーグラードとフィラムは協力体制にあるんだが、その一貫としてフィラム空軍に教育の名目で派遣される事になった。
GM  :で、中将は言う。
GM  :中将「我がカーグラード王国は自治こそ保っているものの、いつヴァルモンの侵攻にあうかわからん小国である。そこで、君にはより良い士官になってもらう為に、フィラムに出向してもらう事にした。」
GM  :という事で場面展開して、再度フィラム軍情報師団の施設。
GM  :中将「彼はカーグラードから出向してきた士官だ。今回の任務にあたって君に同行してもらう事になった。」
エクス :「え?このおばちゃんと?」って顔しとくよ。
GM  :だそうですが?ステラさん?
ステラ :それはそれでいいとして。
GM  :冷静だな(笑)。
ステラ :中将の前だからね。
一同  :くっ(爆)
GM  :(場をなだめて)てなわけで、エクス君はステラさんに同行してもらう事になった。おそらくは能力で出向が決まったんだろうと思われる。
エクス :素行は悪いけどな。
GM  :素行が悪いのは、中将はまだ確認していない。
エクス :でも、軍の中でもかなり素行が悪かったはずだ。
GM  :……能力はいいけど、素行が悪いから追い出されたのかな。
ステラ :カーグラードは、フィラムと仲が『悪く』なりたいんか?
一同  :(爆笑)
GM  :そいつはマズイなぁ(笑)。ともあれ、ステラさんは『よろしく頼む』と言われた。
ステラ :………………………………………………………………了解。
GM  :なんか、間があったんですけど。
エクス :あえて何も言わない。
ステラ :「直ちに準備、出発します。」
GM  :中将「用件は以上だ。下がりたまえ。」という事で、君達は廊下に出ました。
エクス :ちなみに階級は一緒?
GM  :一応、二人とも中尉なんだけども、事実上はステラの方が「大尉扱い中尉」だから、エクスより上官になるね。
クレス :駐在武官兼学生。
エクス :学校終わって配属されたばかりなのに。ところで、同じ場所にいたんだから、内容は全部聞いてるんだよね?
GM  :そうだね。
エクス :じゃ、敢えて何も言わない。
ステラ :じゃ〜あ、官職氏名(かなり早口)。
エクス :はい?
ステラ :官職氏名(おなじく早口)。
エクス :エクス=バーン中尉、22です。
GM  :(歳は聞いてない、歳は(笑)。)
クレス :ちがうちがう。つまり、官、職、氏名。この場合だと、カーグラード軍中尉、エクス=バーンです、と答えるのが正解。
エクス :まぁ、そう名乗ったとしよう(笑)。
ステラ :「シルバールート中将から私の事は聞いてる?」
GM  :一応、上官がつく事を聞かされているくらいだな。
エクス :オバチャンがいるって聞いて……。
GM  :言ってねぇっ(爆)!君の上官になる人物と行動を共にするように言われているだけで、名前、その他は聞いていない。
エクス :と、言う事で、「失礼ですが、お名前は?」と聞くよ。
ステラ :「フィラム陸軍機甲師団副官、ステラ=クィーゲル中尉よ。」
GM  :一応、大尉扱い中尉、な。
ステラ :後は……身の回りの準備は?
エクス :ない。特に。どっか行くんでしょ?とりあえず終わってますから、いいです。
ステラ :じゃあ、あたしは準備があるから、一時間後、中央統合部の建物のロビーで。
エクス :了解。
GM  :じゃあ、さくっと時間を進めて1時間後。
ステラ :では、シルバールート中将に「今から出発します。」と報告する。
GM  :では、報告された。「うむ、言って来たまえ。」と送り出される。
ステラ :さてと、まずは、電車の時間を確認しようかな。えーと、王都発クーレンルート行きは……。
GM  :電車じゃなくて汽車なんだけどね(笑)。それはともかく、時刻表では、10:45発になってる。
ステラ :今、何時?
GM  :9:45。
エクス :駅前までどれくらいかかるの?
GM  :軍の車に送らせて30分くらい。
エクス :ギリギリだ。大尉、大丈夫なんですか?
GM  :まぁ、順調に10:20頃、駅につきます。改札も始まってるね。
ステラ :ところで、切符は手配されていたの?
GM  :そうだね。
ステラ :じゃあ、改札の前で待っていよう。
GM  :ちなみに、改札は今の日本の鉄道みたい(この収録をした当時は、まだ駅員さんが改札で切符を切っていた)なのじゃなくて、列車の入り口の前で、乗車直前に一枚一枚確認して切符を切っていく方式だ。君達は改札を受け、列車に乗り込み……何事もなく無事クーレンルートに到着した。……ってところで第1幕の幕引きとしよう。


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